No.03 プランニング
小島別邸のリノベーションは「民泊新法」(住宅宿泊事業法)
の届出を行うため、ガイドラインを確認し、宿を経営する
オーナー様からの要望をしっかりとヒアリングして、必要な
間取りや使いやすい動線を考えプランニングしました。
民泊新法とは
民泊新法とは、2017年6月に成立し2018年6月から施行されました。
この法律は、従来の旅館業法に定められているホテル・旅館営業、
簡易宿所営業、下宿営業、そして国家戦略特別区域の特区民泊とは
異なり、住宅を短期間貸し出す新しい形の宿泊営業を規定しています。
民泊新法のもとでは、より少ない制限と簡易的な手続きで合法的に
民泊事業を開業し運営することが可能です。これにより、個人の住宅を
利用した観光宿泊が認められ民泊市場の正規化と活性化が進められました。
リノベーションのプランニングは、新築のように間取りを
自由に考えることができません。床下や小屋裏を調査して、
構造や劣化状況を考慮してプランニングを行いました。
小島別邸の梁材はとても立派な丸太梁で造られています。
床下は通気性が良い状態ですが、主屋部分より簡素な材料で増築した
部分と水廻りは特に劣化していたため、解体することになりました。
建物の事前調査をしっかりと行い、完成したのが以下のプランです。
このプランを元にリノベーション工事を進めていきます。
古民家の宿「小島別邸」のリノベーション工事については
現場日誌で進捗状況をお知らせしてまいります。
ぜひ続けてご覧ください。
No.02 建物の事前調査
地元でもひと際目を引く大きなお屋敷の「小島別邸」。
瓦塀と大門に囲われた広い敷地に威風堂々と建つ主屋は
古民家の中でも格式の高さを思わせる佇まいです。
小島別邸の外観の特徴は、日本の民家建築でよく見られる
『越屋根』と『深い軒』です。
『越屋根』とは、切妻屋根の上部に設置された小屋状の屋根
のことです。この部分から煙や暖まった空気を外に出すこと
で室内に新鮮な空気を取り込む工夫が施されていて、現在の
『24時間換気システム』のような役割を果たします。
そして『深い軒』。小島別邸の軒はとても深く、張り出した
屋根を支えるための軒組みは重厚に建築されています。
この深い軒のおかげで外壁は現在も比較的きれいな状態が
保たれています。
建物の間取りは長い年月の間に増改築が繰り返され、
主要部分は建てられた当初の生活に合わせた造りに
なっています。内装も和洋折衷に仕上げられていました。
増改築が繰り返された関係で建物全体の構造や納まり
を把握することは難しく、日を改めて再度現調を行い
既存建物の平面図を作成しました。
古民家の宿「小島別邸」のリノベーション工事については
現場日誌で進捗状況をお知らせしてまいります。
ぜひ続けてご覧ください。
No.01 建物について
2025年3月25日に着手した「小島別邸」のリノベーション工事。
敷地内の残置物の整理や建物の養生や一部解体工事などの
段取りを終えて本格的な改装工事が進んでいます。
工事場所は、広島県三次市糸井町です。
工事中の建物は、1180坪の広大な敷地に建つ、
いわゆる「庄屋さんの家」です。
庄屋とは、武士よりも経済的に裕福で広い屋敷に住み、
広大な農地を保有し村を代表する知識人を指します。
現代に例えると町長のような役割をしていたことになります。
空から撮影された写真を見ると、そんな「庄屋さんの家」
の敷地と建物の大きさがよく分かります。
令和7年の今、106年前の大正8年に建てられた135坪の
平屋が、来春に「一棟貸しの宿」として生まれ変わります。
企業様でのご利用や、地域の活性化に貢献できる場に
なる様、リノベーション工事が進行中です。
古民家の宿「小島別邸」のリノベーション工事については
現場日誌で進捗状況をお知らせしてまいります。
ぜひ続けてご覧ください。
古民家の宿「小島別邸」のリノベーション現場日誌の一覧です。
これまでの記事は各サムネイルからご覧いただけます。
●リックプロデュースのリノベーション施工事例をご紹介いたします。
和室の設えを活かす洋間のリノベーション
相続されたお住まいを暮らしやすく
リノベーション。欄間や書院のある和室の
設えを活かした洋間をデザインしました。
場所/広島県広島市 建物構造/木造
元の建物はお父様より相続された築50年の木造二階建。施主様に『1階が全体的に暗く風通しが悪い。和室は特に薄暗い』『他のリフォーム会社に和室を洋間にする提案を受けたが、和室には父がこだわった欄間や書院があって壊すのはもったいないと迷っている』とご相談いただき、日当たりの良い南側を生活の中心にする間取りと和室の設えを活かした洋間へのリノベーションをご提案しました。
和室の設えを活かす洋間
和室は無垢の床を用いた洋間に変更しました。お父様こだわりの欄間と書斎はそのまま残しても違和感のない和洋折衷の洋館風にデザイン。椅子に腰掛けてお庭を眺めながらくつろぐことが出来る憩いの空間になりました。
建物性能としては、壁と床の断熱材及びサッシの交換を行い断熱性をアップ。大きな窓で室内に光と風を呼び込み、寒い季節もあたたかく過ごせるようになりました。
施主さまのご感想
薄暗かった1階の間取りが自分の家とは思えないほど明るくなりました。父がこだわった和室の内装を大きく壊すことなく、無垢の木と漆喰壁がとても自然にマッチしたリノベーションになりました。今まで活用していなかった南側の部屋を心地よく使えるようになり、部屋から望む庭園の四季の移り変わりが楽しみです。
●リックプロデュースのリノベーション施工事例をご紹介いたします。
築後100年の蔵と住まいのリノベーション
築後100年程経過した蔵の雰囲気や
和風建築らしさを活かしながら、
暮らしやすくリノベーションしました。
場所/広島県広島市 建物構造/木造
元の建物は、歴史ある街道沿いの敷地内で別々に建っていた母屋・納屋・蔵を屋根で繋げるなど、増改築が繰り返された築後100年程が経過した古民家です。施主さまからの『街並みに似合う歴史を重ねた蔵の雰囲気や和風建築らしい建物の良さを活かしたい』『母屋と納屋・蔵の生活空間を分けたい』というご要望をお聞きして、よりゆったりと暮らせるようにリノベーションしました。
外観
外壁は耐久性がありモダンで品格を感じられる黒のガルバリウム鋼板を採用。屋根は母屋のとバランスが崩れないよういぶし瓦を葺き直しました。玄関の位置を変更し、納屋の裏庭だった部分に新しい玄関と駐車スペースを確保しました。母屋と共有になっていた玄関アプローチを分けました。木製格子で目隠しされたスペースは野外用品や洗濯物を干せるテラスになっています。
1階
床材は無垢の杉板に。無垢材の触り心地の良さを味わえるよう提案しました。
玄関には広い土間、アクセントになる丸窓を設けました。
蔵部分
蔵部分にはもとの漆喰壁や鉄格子を活かした新しい水廻りを。
2階には小屋裏収納を設けました。たくましい梁が印象的です。
2階
2階は元の建物の良さを活かして美装しました。
和室を囲む回廊は和風建築が好きだった先代が残したこだわりの空間です。
●リックプロデュースのリノベーション施工事例をご紹介いたします。
無垢の杉の厚板が薫る平家
日本の伝統文化のひとつである古民家の風情を重宝しつつ和モダンスタイルに変身させました。
築67年の平屋の良さを活かしながら、より魅力的に再生した無垢の木のリノベーションです。
場所/愛知県豊田市
建物構造/木造 築年数/67年
建物面積/119.91㎡(36.27坪)
竣工/2019年 2月 工事期間/2か月
外観
外壁を檜の板とガルバリウム鋼板でリフレッシュ。古びたトタン張りの外壁を思いきって新調しました。
力強い鋼板と木の香りのする 外壁と木製サッシの絶妙なコーディネーションが楽しめます。
四季の花咲く中庭をたのしむ至福の時
裏の小高い里山で野鳥がさえずります。中庭の落葉樹や常緑樹、四季折々に咲く可憐な花々に心が躍ります。
施工事例vol.1の建物についての図面・写真等はモデルハウス「アトリエ景・古江」にてご覧いただけます。
気になる点やご質問がございましたら、モデルハウスまでぜひご来場ください。